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国分寺市議会議員・幸野おさむ 市政の真実に迫るブログ

プロフィール幸野おさむ後援会

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【市議会・議事録「議員定数の削減問題」(2018年9月13日市議会・本会議)】自民党や公明党の候補者の方々が「議員定数の削減」を、実績の様に語られておりますが、議会制民主主義の発展という点でご一考いただきたい課題です。

市議会・議事録「市議会議員の定数を2422に削減する議案の議事録」(2018913日市議会・本会議 

2018913日市議会・本会議議事録

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★幸野おさむの反対討論 

211 9番(幸野おさむ君)  無会派(ここに幸あれ)の幸野おさむでございます。議員提出議案第1号、国分寺市議会議員定数条例の一部を改正する条例について、反対の立場で討論させていただきたいと思います。

 

議員定数については様々な角度からの検証が必要

議員定数のあり方については、国分寺市議会として、市議会議員として、国分寺市全体の状況や国分寺市民の状況、国分寺市の状況、市議会の状況などについてさまざまな角度から多角的な分析や検証が行われた上で導き出されるべきものであると考えております。しかし、今回の提案ほどなぜ削減が必要なのか、なぜ削減しなければならないのか、はたまた削減後のメリットや削減効果などといった立法事実がほとんど語られないまま提案された過去というのは、例がないのではないでしょうか。
一方で、提案者からはとかく削減することは市民が求める声だ、また議員の質を高めるためだということが強調されております。しかし本当に議員の定数を削減したことによってどのように市民の願いに応えられる市議会になるのか、どうして議員の質が向上するのか、その結果どんな結果を導くのかという道筋も語られてはおりません。

私自身としては、議員定数のあり方については市議会のあり方や市議会議員の存在意義、そして日本国憲法が規定している二元代表制におけるチェック・アンド・バランスという観点においてどうあるべきかということが論じられなければならないと考えます。その立場に立って検討や検証を重ねてまいりました。そして、本日の質疑もさせていただいたところでありますが、その結果、本条例案についてはそういった観点が全くないということから、到底賛成できるものではないという判断に至りました。
以下、さらに反対の理由について詳細に述べたいと思います。

 

●市議会議員の役割について

そもそも国分寺市議会及び市議会議員の仕事については、市民的にどんな役割が求められているのでしょうか。私たちは4年に一度の選挙を通じて市民の皆様からの審判を受けますが、その選挙に勝つことだけが仕事なのではありません。確かに選挙で当選することが大前提なのは言うまでもありません。しかし4年に一度の選挙で当選すること以上に、当選した後の4年間の議員活動の中で何を果たしてきたのか、どのような取り組みをしてきたのかということこそが問われなければなりません。

その中で何より求められている議員の役割の1つは、選挙の際に掲げた公約を実現させるために研さんして努力するとともに、当選後の議員活動や議会での議論を通じて市民の皆様のさまざまな声を政策提言という形で市政に届けるということであります。これは主に一般質問等を通じて実践されていますが、一般質問の回数は年4回の市議会定例会の中で実際には3回であります。1回1時間、年間合計時間数は3時間となっており、これでは足りないために委員会などを通じて必要に応じて補っております。これが、私たち市議会議員が果たすべき大きな役割の1つです。

そして2つ目は、日本国憲法が規定している二元代表制という考え方のもとで、強大な行政執行権を行使している市長、行政側と対峙し、市政全体を監視、チェックしながら多様な民意を反映させていくチェック機関としての役割があります。これは主に議員の地域活動や調査活動などをもとに、委員会や本会議における質疑、資料請求、発言、議決、調査権などを行使してチェック機能を果たしています。これらの時間や活動量についても、準備や議論の時間を含めて相当な業務量であることを強調しておきたいと思います。

 

●市議会は民意を鏡の様に反映する住民参加の広場

これらの活動について、平成27年度の国分寺市議会議員研修会で講演された渡辺孝義講師は「議会は市民の民意を鏡のように反映する住民参加の広場である」と定義されましたが、まさにその役割が国分寺市議会においても永続的に求められているのであります。したがって、議員定数のあり方を考える際には、現在の国分寺市議会、市議会議員として政策提言能力やチェック機関としてどのような課題があるのか、あるいはどのように改善していけるのかということが大前提として問われなければなりません。
しかし、今回の議論を通じて提案者である自民党公明党の定数削減案の説明や答弁の中においては、現在の国分寺市議会が抱える課題や改善点について一切提示されることなく、またその提案に込められた理念や目的についてもほとんど語られることがありませんでした。すなわち、今回の定数削減案については削減の必要性や正当性、政策妥当性、有効性といった根本的な立法事実がほとんど説明されていないのであります。なぜ今削減しなければならないのか、削減したことによって何が改善されるのか、全く説明がないままに提案され、議決を求めるというのは極めて無責任であると考えます。
これらのことは、逆に言えば提案者として国分寺市議会、市議会議員の仕事を本当に理解しているのか、はたまたその仕事を意識して実践されてきたのかという基本的な問題として疑わざるを得ません。これからの国分寺市議会や国分寺市をどうしたいのかという基本的な理念や目的がないまま議員定数を削減してしまうということは、国分寺市政にとっても、国分寺市議会にとっても、国分寺市民にとっても大きな禍根を残すことになるでしょう。改めて議案を撤回するよう強調しておきたいと思います。

 

●議員一人当たりの平均人口データも信ぴょう性がない

また、提案者が定数削減の根拠にされている資料のデータによると、関東1都3県プラス大阪府における市町村類似団体の議員1人当たりの平均人口数が5,573人なので、ことし1月1日の国分寺市の議員1人当たりの人口5,070人をこの平均人口と比較すると22名が適正だと主張されております。すなわち、議員1人当たりが責任を負うべき人口について、前述の市町村類似団体の議員1人当たりの平均人口と比較すると2人多いと主張されているわけでありますが、これは妥当な比較で正当性があると言えるでしょうか。

私はこの数字による比較については大きな違和感を抱いております。なぜなら、この数字は比較対象範囲を変えたり、各自治体の人口が変化することによって導き出される結果自体が大きく変動するからであります。例えば提案者の提出資料の中でただ1つだけ関西の自治体である大阪府の市町村が含まれていますが、大阪府全体としては財政事情が非常に厳しいと言われており、この資料を見ても唯一定数が10名台の自治体があり、1都3県と比べても明らかに少なくなっております。この大阪府自治体を外して計算したとします。その上で、人口の幅についても10万人から15万人という5万人単位のくくりではなく、11万人から13万人以下という2万人範囲の市町村に焦点を絞って計算した場合について算出してみました。これはなぜかというと、人口が多い自治体ほど議員1人当たりの人口が多くなっている傾向があるからであります。例を挙げると、人口約55万人で議員数40人の八王子市では議員1人当たりの人口が1万3,806人になっていることや、人口約43万人で議員数36人の町田市では議員1人当たりの人口が1万1,921人になっていることからも、人口が多い自治体ほど議員1人当たりの人口が多くなっている傾向が読み取れるからであります。

これらの条件を再設定した上で再計算した結果、対象自治体数は6自治体となり、その人口小計は705,102人、議員定数小計は139名となり、肝心の議員1人当たりの平均人口は5,072人という数字が導き出されました。ことし1月1日の人口で計算した国分寺市の議員1人当たりの人口は5,070人であります。提案者が根拠にされている資料のデータについて、より人口や地域的な条件が近い自治体数に焦点を絞って再計算してみると、国分寺市の議員1人当たりの人口はちょうどバランスがとれている位置にあると言えるのではないでしょうか。

 

国分寺市の人口は右肩上がりに増え続けている

しかもここでさらに強調しておきたいことは、過去から現在に至るまでの国分寺市の人口は右肩上がりに増加し続けているということです。そしてことしに入ってからも一層加速度的にふえ続けている事実が存在するということです。提案者の数字はことしの1月1日現在の121,673人という人口を利用されていますが、ことしの8月1日現在における市の人口は123,241人と、約半年余りで1,500人以上増加しています。これを議員1人当たりの人口に当てはめると5,135人となり、私が再計算した類似団体6自治体の議員1人当たりの平均人口5,072人よりも上回ることになります。

しかも今後の市の人口についても、市内における駅前整備や道路建設、沿道や近隣における用途地域の変更やマンション開発、宅地開発などが行われている状況を考えると、人口の増加トレンドが続くと考えられます。この人口が増加し続けることによって、例えば13万人になった際には国分寺市の議員1人当たりの人口は5,416人となり、私が再計算した類似団体6自治体の議員1人当たりの平均人口5,072人よりも大きく上回ることになることも申し添えます。
しかし、提案者はこれらの人口や人口推計について何ら検証も検討もされない、加えないまま、今回の提案がなされております。定数削減の理由として議員1人当たりの人口を理由にするのであれば、過去から現在に至るまでの人口推移や今後の人口推計について検証結果や見通しを持つべきことは、提案者として最低限行っておくべきことであります。国分寺市の人口推移や人口推計について提案者が何ら見解を持ち合わせていないという時点で、この点においても無責任であると言わなければなりません。

 

●時代は変わり多様な角度から議論が必要になっている

また、13年前と比較して社会状況も大きく変わっております。ダイバーシティや多様性を尊重するという社会に大きく前進していますし、社会的な課題も多様化してきています。その中にあって国分寺市議会においても、さまざまなテーマについて多様な角度で検討しなければならない時代に突入しております。

例えば性別の問題1つとっても、男女差別の是正だけでは不十分となっています。LGBTや性自認性的指向等、性をグラデーションと捉えるという努力こそが求められています。

また、地域においても、働き方についても多様化しておりますし、職種についても、世帯構成についても高齢者、障害者、子どもたちの構成等も含めて多種多様な形態が広がっており、これらの少数意見や多様な民意を吸い上げる役割が市議会には求められております。その点においても、議員定数を削減してしまうということは、これらの住民とのパイプを狭めてしまうということにつながると考えるものであります。

 

地方分権の中で自治体が担うべき仕事も増加している

また、人口や市民の状況以外についても、我々国分寺市議会議員が責任を負うべき市政における財政状況や財政規模、業務量、事務量、条例数や規則数などといった数値についても検証や検討を加えなければなりませんが、この点についても提案者からの見解が示されることはありませんでした。

それでは、実際にこれら市政における事務量や業務量、条例数などについて、この間どのように変化しているのでしょうか。議員定数26人だったころの2005年度決算データと、現在の24人の2017年度決算データとを比較いたしました。まず予算規模については、人口の増加などに伴って市の税収も上がり、一般会計の財政規模は2005年度決算では350億円だったものが、2017年度には513億円と163億円増加しております。ただ、2017年度決算については国分寺駅北口再開発の清算金が数十億円含まれているため、2016年度決算で見てみたとしても460億円と、2005年度決算と比較して110億円増加しております。2018年度予算も450億円となっており、2005年度決算と比較して100億円増加しています。これだけ予算規模が大きくなるということは、その分だけ我々市議会議員がチェックしなければならない予算の額が多くなるということであり、市民からの政策提言も多数求められるということであります。

また、事務量や業務量についてはどうでしょうか。事務事業数については、地方分権一括法の関連や地域主権政策、地方創生関連などの政策が進められてきたことによって、国や東京都から多数の事務が国分寺市に移管されております。

そのため、事務事業の数は2005年度の約650事業から、2017年度の約690事業へと40近くも増加しています。事務量の増加に伴い条例の制定数も、改定数についても増加しています。条例数については独自で計算してみた結果、2007年度には約200だった条例数は、2018年度には約230へと30本もふえております。これに加えて規則や要綱、要領、方針や基本計画、実施計画、ガイドラインなどが連なってくるわけでありますから、その数の増加は著しいものがあります。これら全てについて、我々市議会議員は、多様な市民の立場に立って真剣にチェックしなければならない役割が課せられているのです。

 

●行政側の権力が増加する中、議会のチェック能力を弱めてはいけない

これらの責任の度合いについては、他市の議員1人当たりの人口比較だけではかれるものではありません。我々市議会議員は、定数が26人だった13年前と比較しても負うべき責任や果たすべき役割は明らかに増加しています。当時と比べても膨大な予算や業務量をチェックしなければならない現状であることを強調しておかなければなりませんが、この点についても提案者が一顧だにしていないということに憤っております。議員定数が削減されることによって、市議会議員や市議会が果たさなければならない執行機関や行政に対するチェック機能が弱まることが懸念されることを指摘しなければなりません。一方で、行政側の権力については、事務量については増大しているのにもかかわらず、それをチェックする市議会のチェック能力を弱めてしまう提案というのは、現時点においては全く道理がないと言わなければなりません。
議会制民主主義を守るために、その議会制民主主義を発展させるために、本条例の定数削減には反対の立場での討論といたします。

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